■フランダースの犬
第51話「二千フランの金貨」
全てをかけたコンクールに落選したネロ。
最終選考までネロの絵は残っていたのに、結局上手い方が選ばれてしまった。
将来性を買って、育てるという意見・・・
単純に上手さだけで決めると言う意見・・・
今回は例外的に二つの作品に決めるという意見・・・
審査員たちの三者三様の意見があったが、結局はただ上手い方を選んだわけだ。
せめてさ、せめて銀賞として表彰してあげれば、
ネロの気持ちも幾分救われたんじゃないのかな・・・。
1番を取れなかったという事実だけ突き付けられ絶望するネロ。
賞金の200フランも泡と消え、ネロは目の前が真っ暗になった。
冷静に考えれば、ミッシェルおじさんが迎えにくるわけだから
生きる上ではなんとかなるだろうに。
でも、そんな事を考える余裕すら、この時のネロにはなかったんだろう。
だってすべてを賭けて挑戦して、それがダメだったんだもん。
世間は冷たいし、そんな中での最後の希望だったんだからなぁ。
絶望するわなぁ。
ポールは、そんなネロを励ますが、ネロは1人にしてほしいと突き放す。
神などいないんだなぁ。ここまで試練を与える必要ないじゃないか。
一人になったネロはパトラッシュにもうすべてが終わったんだと抱き着く。
・・・・・・
・・・
一方アントワープに来ていたアロアは、学校で使う何かを買いに行くふりをして
コンクールの結果を見に行こうとするが、ハンスに止められる。
しかしハンスの制止を振り切って走り出すアロア。
途中ポールに出会い、結果を聞くが、ポールはとても自分の口では言えないといい、
自分の眼で確かめてよ!・・・と走り去ってしまう。
ここでアロアは大体の察しはついただろうが、自分の眼で確かめずにはいられなかった。
コンクールの発表の場に向かうと、そこにはネロの絵は飾られてはいなかった。
そこにやってきたハンスは嘲り笑う。
ホント最低なアゴだな。
ネロに会いに行かなきゃというアロアを強引に引っ張って帰るハンス。
血も涙もないのか。
・・・・・・
・・・
一方のネロはパトラッシュと雪の降る街をさまよっていた。
そんな時だった。
パトラッシュが倒れこんでしまう。
今日は何も食べていないようだ。
これも全てはネロが絵を見に行ったせいなのだが・・・
まぁネロを責めたら可哀想だけどなぁ。
ネロは近くの家に物乞いをするも、冷たい大人はパンのひときれも恵むこともなく
ドアを閉めてしまう。
金持ちほど冷たいっていうもんな。
・・・・・・
・・・・
その頃、アロア宅ではハンスがアロアの母親に嬉々としてコンクールの結果を話していた。
聞けば、コンクールで金賞をとったのは大金持ちの御曹司で、
大変有名な画家より絵を学んでいたという。
そんなもの勝てるわけがないオラ! ( °▽°)=◯)`ν°)・;'.、
この金持ち坊主も努力し、その結果だとは思うが、
それにしたって環境が違いすぎる。
不公平感は半端ないわ。
ハンスの笑い声に涙するアロア。
ほんとカスすぎるww
そんな中、コゼツが帰宅。
青ざめた顏をしている。
事情を聞けば、なんと2000フランという大金を落としてしまったらしい。
コゼツ家はおろか、村も終わるレベルw
絶望のコゼツwww
「なんてこった・・・」
ざまぁねぇぜ!!
ネロを散々いじめた罰やでこれは!
コゼツはハンスと共に再び探しに馬車を走らせる!
その馬車にはねられそうになるネロとパトラッシュ・・・。
はぁ・・・みてられない。
そんな中、パトラッシュが雪の中から何かを掘り出した。
ネロが拾って確認すると、小さな袋だ。
中を見れば金貨がたんまりはいってる!
袋の刺繍をみてコゼツのモノだと悟る。
このお金の10分の1でもあればネロもパトラッシュも暮らしていける。
果たしてネロはその金をどうするのか・・・
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